吉川幸宏

YUKIHIRO YOSHIKAWA

2021.7.14

Q1.写真という表現の道を選ばれたきっかけは何でしたか。

根拠もなく何らかのアーティストになろうと漠然と決めていました。ただし絵を描く、ギターを練習する…などの継続的な努力を必要とするものは苦手で「ひたすら映画と音楽を観る聴く」という楽で愉しい作業に終始していました。私の中では将来何かのアーティストとして食べていけると決定していましたので(笑)それ以外は全くしませんでした。

進学するにあたり何のアーティストになろうか考えたときシャッターなら押せそうだ…と写真の道に進むことを決めました。

動機は適当でしたが良い決断でした。

Q2. 広告から料理の写真やご自身の作品など幅広く撮られていますが、共通して大切にされていることなどありますか。

アーティストになると意気込んで写真を始めましたが20代前半でケンイシイさんやエイフェックスツインなどの音のアートとも言えるテクノが台頭し始めてそちらに夢中になりました。エンソニックASR10という機材を買い、打ち込みばかりしていました。サブライムという当時一番素敵なテクノレーベルにデモを送ってすぐにレーベルからコンタクトがあったり、ケンイシイさんから曲が素晴らしいと連絡をもらいその気になりましたが実験的な音楽はやはり需要が少ない…

…ならば写真を職業とするため徹底的にプロとしての訓練を積もうと東京のスタジオやプロダクション等で学びました。

結果としてアーティストというよりは技術屋的な要素も多分に含まれましたが….

音楽で培った実験的な要素は需要があれば出しています(笑)

大切にしてる部分でもあります。

Q3. 今回いただいた作品に関してストーリーや背景などあれば教えてください。

「Kajitsu」という本は京都の老舗「麩嘉」のご主人である小堀周一郎さんがニューヨークで10年の期間限定で開いた「Kajitsu」という日本料理店の記録であり精進料理を世界に知っていただくための英文のレシピ本でもあります。

書面にお茶の一保堂さんや陶芸家の辻村さんkamisoeさんほか沢山の美が結集し、制作スタッフも素晴らしい方ばかりで恐縮ながら携わらせていただきました。

私がテクノが好きな理由に小学生の頃に出会ったYMOがあり中でもずっとリスペクトしている「坂本龍一」さんが序文を書いてくださり思い出深い仕事となりました。ニューヨークにはハッセルブラッドH4Dを持って行きほとんどの撮影をしています。

他の写真もハッセルで撮影した仕事や作品となります。

Q4. 吉川さんにとって、カメラとはずばりどのような存在でしょうか。

最初に買ったカメラがミノルタα9000です。AFカメラが出始めた頃でしょうか..

プロダクションではマミヤRZ67やフジGX680やリンホフ4x5を好んで使っていました。フィルムの時代です。

ハッセルブラッドはチーフカメラマンが使う特別なカメラでしたね…..

アシスタントの時はハッセルの少し癖があるマガジンに高速でフィルム装填できるのが自慢でした(笑)

ずばりのお話でしたね?

仕事の道具です。ハッセルは道具として安定していて購入依頼一度も故障がありません。

Q5.H4DとX1Dをお使いいただいていますが、ハッセルブラッドのカメラの気に入っている点はなんですか。

H4DはCCDセンサーで発色が良いのですがモノクロにして使うのが好きです。X1Dはカラーをフラットな感じで仕上げるのが好きですね。

ハッセルブラッドは良いものが撮れるはずだというテンションと期待を常に与えてくれます。

Q6.今後の展望など教えてください。

仕事は企業案件が主なのでラフに沿った撮影も多く商品との兼ね合いで表現の自由はそれほど多くはないのですが….

展望としては自分らしさを仕事にしていけたらと思います。

商品をどこでも好きな場所で好きなように撮影してきてくれって感じの(笑)

実際、好きにしてくれて良いって仕事も増えてきたのでどこまでできるかやってみます。

目標は好きに撮ってくれという依頼が前提の19歳になる写真家の息子ですね。

吉川然って言います。

町口覚さんの写真レーベルBooks Mから「water.」写真集 刊行 してます。

….近くで憧れています(笑)

プロフィール

吉川幸宏

2006年(株)コンパクトフォトプロダクツ設立

2011年 個人事務所 f8 を大阪にて設立

現在に至るまで多くの企業広告をハッセルブラッドを中心に撮影している。

京都市在住

使用機材: H4D Stainless Model, X1D-50c

Website: http://www.f8photography.jp

Tumblr: https://f8f8f8.tumblr.com

Instagram:https://www.instagram.com/hyssviewf8/

TAKAKI_KUMADA

XHコンバーター0 ,8で撮る

ファンタジー調ポートレート

長年のHシステムユーザーとしてコマーシャルフォトの第一線で活躍され、最近では907Xも導入いただいているフォトグラファーのTAKAKI_KUMADAさん。今回はXHコンバーター0,8を手に、その世界観を自由に表現していただきました。特別な撮りおろしの作品をKUMADAさんによる新しいコンバーターのインプレッションと合わせてお楽しみください。

TAKAKI_KUMADA

2004年独立。

モード誌、CDジャケット、広告のほか、ファッション・ムービーやCFの撮影も手がける。

使用機材:

907X

CFV Ⅱ 50C

H5X

H2

503CW

500C

Website : takakikumada.com

ロレンツォ・バラッシ

LORENZO BARASSI

ミラノのデザイン学校を卒業、1995年よりアシスタントとしてカメラマンに従事。1998年、ミラノで自身のスタジオを構え、広告、ファッション、雑誌、CDカバー等のフォトグラファーとして活動。2002年よりフリーへ転向、2008年より現在も東京をベースに広告、デジタルクリエイターとして活動。2011岩手県陸前高田にて、Italians For Tohoku (東北復興のためのイタリア人会)の一員として支援活動を行う。2016年より日本製ドレスブランドのデジタルプロダクション(ウェブサイトやソーシャルメディア等)マネジメント等も手掛ける。照明を駆使したアーティスティックな作品を得意とする。

使用機材: X1D-50c, H4D-40

Website: https://www.lnz.it/

Instagram: @ellennezeta

戎康友

YASUTOMO EBISU

写真館を営む祖父と父の影響で日本大学芸術学部写真学科へ進学。卒業後、写真家として独立。

アメリカやヨーロッパを旅しながら現地の人々を撮影した ポートレイト作品を発端に、ファッション誌のエディトリアルや広告、 アーティストまで、ポートレイトを中心に活躍。

使用機材: H6D-100c, X1D II 50C

Website: http://www.ebisuyasutomo.com

Instagram: @yasutomoebisu

濱村健誉

Kiyotaka Hamamura

1986年山口県下関市生まれ。文化服装学院を卒業後ロンドンへ渡英。

ドキュメンタリーを中心に撮影後、帰国しイイノスタジオで勤務。

その後ニューヨークへ渡米。自身のアートワークとMagnum Photosでのインターンを経て、現在東京をベースに活動中。

使用機材: H6D-50c, X1D ll 50C, Hasselblad 553ELX, 500C/M, 555ELD,

Website: https://kiyotakahamamura.com

Instagram: @kiyotakahamamura

水谷太郎

TARO MIZUTANI

1975年東京都生まれ。写真家。

東京工芸大学芸術学部写真学科卒業後、自身の写真家活動を開始。 ファッション誌をはじめコマーシャルフォトやアーティストのポートレイトなどを中心に活躍。

使用機材: H6D-50c

Website: https://www.bnm-jp.com/bnm-affiliation/?id=1382690313-624155

Instagram: @taro__mizutani

長山一樹

KAZUKI NAGAYAMA

2001年 株式会社麻布スタジオ入社

2004年 守本勝英氏に師事

2007年 独立 S-14 に所属

ファッションや広告、フォトブックなどコマーシャル界の第一線で活躍。ハッセルブラッドのV・H・X すべてのシステムを使いこなす。

使用機材: H6D-50c

Website:https://www.ngympicture.com

Instagram:@kazuki_nagayama

小川義文

YOSHIFUMI OGAWA

東京都出身。写真家。自動車写真の第一人者。国内外のさまざまな自動車メーカーの撮影を手がける。広告写真では日本広告雑誌対象など多数の受賞歴がある。自らの写真論をまとめた「写真家の引き出し/幻冬舎」、写真集「小川義文自動車/東京書籍」など著書も多数。小川義文監修「花の写真FBグループ展」は今年で7年目を迎える。またラリードライバーとして「パリ・ダカールラリー」「トランス・シベリアラリー」などに出場した経験も。日本広告写真家協会、日本自動車ジャーナリスト協会会員。

使用機材: X1D II 50C

Facebook: https://www.facebook.com/yoshifumi.ogawa.9

クリストファー・

ルドゥクィスト

CHRISTOFFER RUDQUIST

スウェーデン生まれ。米ニューヨークのICP(International Center of Photography)で写真を学ぶ。十数年間居住した英ロンドンから、約2年前に東京に移住。DMB Represents所属。

使用機材: H6D-50c

Website: www.christoffer.co

Instagram: @crudquist

www.dmbrepresents.com