DANIEL MERCADANTE

レインボーロードシリーズ

自分の写真に温かみを加える方法として、ライトペインティングを始めたところ、虹のアイデアが頭に浮かびました。歩くことができる架空の道のように虹をかけると、自然の素晴らしさと人間の想像力のバランスが上手くとれるように感じます。このプロジェクトは、遊び心のある試みとして始まりましたが、レインボーロードの結果が気に入り、その継続に力を入れました。

2018年の冬にカリフォルニアからニューイングランドの故郷に戻った後、ダニエル・メルカダンテは故郷の冷たい青の夜景に触発されて、長時間露光で虹色の光を試してみました。その結果、レインボーロードシリーズが生まれました。これらの「ライトペインティング」写真の最新作、このシュールで思わず後についていきたくなる魅惑的な道のためには、X1Dでの撮影が不可欠でした。

レインボーロードを作る

レインボーロードを作るために、ダニエルは「虹の装置」と考えられる照明を作り出しました。 これは、色付きのゲルの細長い片が付いた家庭用LEDライトをほうきに取り付けたもので、ダニエルが長時間露光を設定して、その虹の装置を持ちながらフレーム内を通り抜けます。その画像をf/8またはf/11およびISO100で撮影すると、露出時間は環境の明るさに応じて30秒から2分の間で変化します。

レインボーロードの画像のほとんどはコネチカット州と北カリフォルニアで撮影されましたが、魔法の道は中米グアテマラまで続いています。プロジェクトの場所は自然の風景に基づいて選択され、レインボーロードの幻想的な感じが加わります。ダニエルは、世界中の様々な環境で、このプロジェクトの実行を計画しています。

X1Dでレインボーロードを捉える

以前は、レインボーロードの作品づくりに、他社の一眼レフをいくつか使用していましたが、それらのいずれも、使用するプロセスにはあまり満足していませんでした。また、それらの機材で大判のプリントを試した時、その結果にもあまり満足していませんでした。 X1Dを入手した後、私はそれがまったく別物であることに気づきました。X1Dの撮影経験とX1Dで到達できる結果の傍らで、私は絶えず感動と刺激を受け続け、より多くの写真を撮影しています。

X1Dが生成する画像は、私がこれまでに取り組んだ他のどの画像よりも先を行くものです。 レインボーロードで、私は明るいハイライトと深い影を捉えています。カメラのラティチュードは、虹の露出オーバーや、周囲の環境の露出アンダーを防ぐのに非常に役立ちます。どうしてもシャドーを持ち上げる必要があるときは、まるで掘り起こせるほどの画像情報があります。 また露出不足のために極端な長時間が必要な場合でも、カメラセンサーのノイズの読み取りは、他のカメラで見たものとは異なり、美しい銀塩フィルムの粒子のような品質を備えています。

暗闇の中で見る

「これらの画像では、夕暮れから夜にかけて長時間露光で撮影しています。そのような時間帯での撮影では、自分が何をしているのかが非常にわかりにくくなります。その点、X1Dのボタンの配置とソフトウェアのデザインは非常に巧みでシンプルなので、暗闇での作業が困難になることはありません。自分がしていることのすべてを見ることができます。画面には露出の長さのカウントダウンが大きく表示され、必要に応じて素早く停止させることができます。タイマーも同様にシンプルで操作が簡単で、明るいシグナルが点滅するので、遠くからでも確認できます。」

ダニエル・メルカダンテについて

ダニエルの記憶に残っている限り、彼は幼少時からすでにカメラを手にしていました。もともとは映画製作者で、スチールよりは、シネマトグラフフィに興味を持っていました。プロとして、テレビ広告の監督をしている間、写真はダニエルの個人的な瞑想の機会と映画のセットから離れる、創造的な休憩時間となりました。彼の作品の詳細については、こちらをご覧ください。

Instagram @danielmercadante

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