当瀬真衣

tousemai

personal work

model:tina

X1D-50c

大学では美術を学ばれていたということですが、フォトグラファーの道に進もうといつ頃決められたのでしょうか?

大学では映像やインスタレーションなど、メディアアートを学びました。在学中、そこからだんだん写真を使う手法になり、卒業するまでずっと写真を撮っていました。

ただ写真好きとかカメラおたくというよりかは写真を使って自分の作品を表現するという感覚でした。

なのでそのままフォトグラファーになろうとは思っていなく別の進路を考えていました。

しかし写真を撮る感触が忘れられなく、自分の撮影した写真が世に出たらカッコいいなという不純な動機で最終的にはフォトグラファーの道に進んでいました。笑

personal work

model:tina

X1D-50c

お仕事では特にビューティーや女性のポートレートを撮られていますが、その際大事にされていることはなんでしょうか?

まずビューティー撮影で化粧品を見せる場合は、色や質感をしっかりと出すようにライティングを決めています。商品を見せるというのが前提にあるのでまず何を見せるのかを確認します。肌の質感はツヤっぽいのか、マットなのか….など、ツヤにしてもどんなツヤなのか、質感によって表現を変えていきます。考え方としては物撮りに近いと思います。

そしてさらに撮影のコンセプトにイメージを近づけるために演出していきます。

また仕事ではあらゆる年代の女性を撮影します。モデルとはいえ、どの方においてもやっぱり「綺麗に撮ってもらいたい!」という想いが強いと思います。それは忘れずに。。

あと撮影以外にもスタッフみんなが心地よく撮影に臨めるように環境づくりなどに気にかけています。

「flower」

X1D II 50C

今回の作品の中で撮られた背景やまつわるストーリーなど、共有いただけるお話があればぜひ教えてください。

最後の写真(モトーラ世里奈さん)は、2018年にアートディレクターと企画展を行なったものの一部です。ある女の子のちょっとした感情の起伏を、1日の時間軸にそってデザイン、イラストと写真で表現しました。写真で表現されたモトーラさんの空気感や生っぽさと、イラストの細い線や淡い水彩のタッチが合わさって、また新たな世界観を作る。

色々と試行錯誤して取り組んだ作品でしたが、実は初めてX1D-50cを購入して撮影したデビュー作品でもあります。X1D-50cが表現する、肌の質感はどのカメラよりも自然で美しかったです。そしてそのまま肌に触れられそうな感覚でした。

「asada mai」

X1D II 50C

光のトーンが非常に印象的です。ライティングや画作りではどのようなことを気にかけていますか?

まず被写体を見て、光の方向性を決めます。身体の骨格や洋服のディティール、被写体の見せる表情など、観察してそれが美しく見えるように気にかけています。

「asada mai」

X1D II 50C

現在はX1D II 50Cをお使いいただいていますが、ハッセルブラッドとの出会いはどのようなものでしたか?

学生の頃、カメラ屋さんに立ち寄るといつも、ショーケースに入っている503CWを眺めていました。デザインもカッコ良くてずっと憧れていました。

それからスタジオで働くようになり、カッコいいなと思うカメラマンはほとんどハッセルを使っていました。もちろんその当時は自分には買えないカメラだったので、カメラマンデビューしたらハッセルを使用すると決めていました。

前モデルX1D-50cもお使いいただいていましたが、ずばりXシステムの魅力は何でしょうか?

軽くて機動性が良いこと、そしてなおかつ高感度でも画質が綺麗なところです。

購入する前にH6Dとも比較しましたが、劣ることなくとても綺麗でした。

そしてX1D-50cからX1D Ⅱ 50Cになってシャッターのブラックアウトの時間も短くなり、動きの速いモデル撮影にペースを崩さず対応できるようになったと思います。

3歳になる娘が、目を離したうちに父親をX1D II 50Cで撮っていて、(初めは心臓が止まるかと思いましたが、、)しっかりと構えられていて、軽さを実感しました。笑

「あのひ あのとき」

model:モトーラ世理奈

X1D-50c

お仕事や個人的な作品など、今後の展望を教えてください

昨年、コロナ禍で撮影がストップした時期はありました。

フォトグラファーを目指していた頃から今に至るまで、常に忙しくしていましたが、突然訪れた空白の時間は、自分の生活を一変させました。

しかしその時間は自分の写真に対してしっかりと見つめ直し、今自分に何が必要なのか、何をしたいかなど考えるきっかけになりました。そして一つ一つの出会いを大事にし、1枚の写真に対してもしっかりと向き合っていきたいです。

また個人的には様々なアーティストとコラボレーションをした展示なども積極的に行なっていきたいと考えています。ヘアメイク、スタイリスト、デザイン、モデル、どれも自分には出来ない仕事で、彼らの感性はいつも刺激になります。それらを一つの空間で一から作り上げて多くの人たちに見て頂ければと思っています。

「あのひ あのとき」

model:モトーラ世理奈

X1D-50c

当瀬真衣 tousemai

2008年 多摩美術大学 美術学部卒業、GO SEES 入社

2010年 富田眞光氏に師事

2013年 独立

2016年 TRIVAL 所属

ライティングに定評があり、女性の美しさを最大限に引き出すことを得意としている。現在はビューティー・ポートレートを中心に広告・エディトリアルの分野で活動中。

使用機材: X1D II 50C, X1D-50c, H3DII-50

Website:     http://tousemai.com  / http://trival.jp

Instagram:  @tousetouse  /  @trival_management

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TAKAKI_KUMADA

2004年独立。

モード誌、CDジャケット、広告のほか、ファッション・ムービーやCFの撮影も手がける。

使用機材:

907X

CFV Ⅱ 50C

H5X

H2

503CW

500C

Website : takakikumada.com

ロレンツォ・バラッシ

LORENZO BARASSI

ミラノのデザイン学校を卒業、1995年よりアシスタントとしてカメラマンに従事。1998年、ミラノで自身のスタジオを構え、広告、ファッション、雑誌、CDカバー等のフォトグラファーとして活動。2002年よりフリーへ転向、2008年より現在も東京をベースに広告、デジタルクリエイターとして活動。2011岩手県陸前高田にて、Italians For Tohoku (東北復興のためのイタリア人会)の一員として支援活動を行う。2016年より日本製ドレスブランドのデジタルプロダクション(ウェブサイトやソーシャルメディア等)マネジメント等も手掛ける。照明を駆使したアーティスティックな作品を得意とする。

使用機材: X1D-50c, H4D-40

Website: https://www.lnz.it/

Instagram: @ellennezeta

戎康友

YASUTOMO EBISU

写真館を営む祖父と父の影響で日本大学芸術学部写真学科へ進学。卒業後、写真家として独立。

アメリカやヨーロッパを旅しながら現地の人々を撮影した ポートレイト作品を発端に、ファッション誌のエディトリアルや広告、 アーティストまで、ポートレイトを中心に活躍。

使用機材: H6D-100c, X1D II 50C

Website: http://www.ebisuyasutomo.com

Instagram: @yasutomoebisu

濱村健誉

Kiyotaka Hamamura

1986年山口県下関市生まれ。文化服装学院を卒業後ロンドンへ渡英。

ドキュメンタリーを中心に撮影後、帰国しイイノスタジオで勤務。

その後ニューヨークへ渡米。自身のアートワークとMagnum Photosでのインターンを経て、現在東京をベースに活動中。

使用機材: H6D-50c, X1D ll 50C, Hasselblad 553ELX, 500C/M, 555ELD,

Website: https://kiyotakahamamura.com

Instagram: @kiyotakahamamura

水谷太郎

TARO MIZUTANI

1975年東京都生まれ。写真家。

東京工芸大学芸術学部写真学科卒業後、自身の写真家活動を開始。 ファッション誌をはじめコマーシャルフォトやアーティストのポートレイトなどを中心に活躍。

使用機材: H6D-50c

Website: https://www.bnm-jp.com/bnm-affiliation/?id=1382690313-624155

Instagram: @taro__mizutani

長山一樹

KAZUKI NAGAYAMA

2001年 株式会社麻布スタジオ入社

2004年 守本勝英氏に師事

2007年 独立 S-14 に所属

ファッションや広告、フォトブックなどコマーシャル界の第一線で活躍。ハッセルブラッドのV・H・X すべてのシステムを使いこなす。

使用機材: H6D-50c

Website:https://www.ngympicture.com

Instagram:@kazuki_nagayama

小川義文

YOSHIFUMI OGAWA

東京都出身。写真家。自動車写真の第一人者。国内外のさまざまな自動車メーカーの撮影を手がける。広告写真では日本広告雑誌対象など多数の受賞歴がある。自らの写真論をまとめた「写真家の引き出し/幻冬舎」、写真集「小川義文自動車/東京書籍」など著書も多数。小川義文監修「花の写真FBグループ展」は今年で7年目を迎える。またラリードライバーとして「パリ・ダカールラリー」「トランス・シベリアラリー」などに出場した経験も。日本広告写真家協会、日本自動車ジャーナリスト協会会員。

使用機材: X1D II 50C

Facebook: https://www.facebook.com/yoshifumi.ogawa.9

クリストファー・

ルドゥクィスト

CHRISTOFFER RUDQUIST

スウェーデン生まれ。米ニューヨークのICP(International Center of Photography)で写真を学ぶ。十数年間居住した英ロンドンから、約2年前に東京に移住。DMB Represents所属。

使用機材: H6D-50c

Website: www.christoffer.co

Instagram: @crudquist

www.dmbrepresents.com

土屋 航

KO TSUCHIYA

高校卒業後渡米。

アメリカの大学を卒業後、ニューヨークでフォトグラファーとしてのキャリアをスタートさせる。

帰国後は国内外のカルチャー/ファッション誌を中心に、ファッションショーのランウェイやバックステージ、ブランドのカタログ撮影などを中心に活躍。

使用機材: H4D-60, 500C/M

Website:https://kotsuchiya.com

Instagram: @kotsuchiya