FREDDIE CHILD-VILLIERS

X1Dのレンズを通して見た東アフリカ

英国生まれで南アフリカを拠点とするフォトグラファーのフレディ・チャイルド-ヴィリアーズは、彼のX1Dとともにランドローバーに飛び乗り、タンザニア北部とケニアの東アフリカの部族の撮影プロジェクトに取り掛かりました。3か月の間に10か国、20,000キロメートル以上を横断し、その間X1Dは被写体と向き合い続け、最適な撮影機材であることを証明しました。

西洋社会に馴染みのない文化、伝統、慣習を記録するという長年の夢を温めていたフレディ・チャイルド-ヴィリアーズは、2013年に初めてその夢を実現しました。ナミビアのクネーネ地方を6週間旅し、北ナミビアのヒンバ族の写真を撮りました。そして2017年11月、マサイ族、サンブル族、トゥルカナ族を撮影し、彼の作品に追加されました。

LEMPATI, A SAMBURU WARRIOR

FOCAL LENGTH: 45MM (XCD 3,5/45)
SHUTTER SPEED: 1/200 SEC
APERTURE: F/6,3

違う文化の理解を

深めながら旅する

フレディはこれまでの経験から、文化の違いの翻訳と理解のために地元の人の助けを借りることの重要性を知っていました。つまり、その土地の正しい挨拶の方法を知らないだけで、撮影の機会を得たり、逃したりする可能性があるのです。今回の旅では、フレディの妻だけでなく、友人のレロゲイも同行しました。礼儀正しいサンブル族のレロゲイなしには、フレディのプロジェクトの成功は有り得ませんでした。彼は言語の壁を打ち破り、スタジオ照明の目的を説明し、被写体にポーズを取るよう指示を出すことができました。フレディにとって、すべての被写体が彼の意図することを理解することが重要で、そのためには被写体の信頼と同意を得ることが必要でした。意図的に観光客が滅多に訪れない、昔ながらのコミュニティを旅したところ、地元のほとんどの人はとても好奇心旺盛で、親切であることがわかり、会話をすることが難しいことは、ほとんどありませんでした。

Nalary – The Mother Of Warriors

Focal Length: 90mm (XCD 3,2/90)
Shutter Speed: 1/160 sec
Aperture: F/6,3

マサイ、サンブル、トゥルカナの部族

コマーシャル的な写真技術で撮影されたこれらの写真は、ドレスアップしたり、事実と異なる方法で撮影されていません。これらは、フレディが出会って写真を撮った日常生活をおくる伝統的なマサイ族、サンブル族、トゥルカナ族です。彼らの誇りを伝えるため、フレディはスナップ的なアプローチの代わりに、彼ら自身の環境の中でポーズをとってもらうことを選びました。

コンパクトなデザイン

フレディはVシステムとHシステムのカメラを持っており、旅用のよりコンパクトなシステムを探し求めていました。そしてハッセルブラッドX1Dを自身の3番目のコレクションとして追加することでそれが可能になることを知りました。X1D、XCD45mmおよびXCD90mmレンズ、さらに追加のX1Dバッテリーが詰め込まれた彼のバッグには、まだ余裕がありました。X1Dのサイズは彼の負荷を軽くしただけでなく、被写体への威圧感を和らげました。彼の妻がより大きなカメラで舞台裏の様子を撮影しようとした時の反応と、X1Dで被写体を撮影した時の反応には、明らかな違いがありました。

NALEKU, A MAASAI WOMAN

FOCAL LENGTH: 90MM (XCD 3,2/90)
SHUTTER SPEED: 1/1250 SEC
APERTURE: F/3,2

MOYAKWEA, A MAASAI SHEPHERD

FOCAL LENGTH: 45MM (XCD 3,5/45)

SHUTTER SPEED: 1/2000 SEC

APERTURE: F/3,5


X1Dのパフォーマンス

フレディにはこのプロジェクト用のカメラを選ぶ際、さらにいくつかのカメラに必須な条件があり、X1Dはこれらをクリアしました。過酷な状況下の撮影では、ミラー機構の故障やレンズ類やガラスセンサーの曇りなどの問題を回避することが重要です。「X1Dは雨・雪・太陽からの保護機能付ミラーレスカメラで、これらのリスクが軽減される旨、取扱説明書に記載があります。実際に使ってみて、それは本当でした!」それに加えて、フラッシュを高速で同期できることは、彼の仕事にとって絶対必要条件でした。「X1Dの1/2000秒のフラッシュ同調機能は、このプロジェクトのための機材購入の最大の決定要因でした。」最後に、素早く作業する必要がある場合や、写真に慣れていない被写体を撮影する場合、X1Dがゲームチェンジャーとなる露出シミュレーションについて、彼は以下のようにコメントしています。「従来は、露出計を使用してシーンを測光し、次にスタジオの照明を測光していました。X1Dの露出シミュレーションを使えば、リアスクリーンまたはEVFのいずれかで、これまでになくスピーディに調節できました。」

デジタルのハッセルブラッドシステムで、できるだけ多く撮影することを選びます。なぜなら、私の撮影した画像の寿命を延ばし、写真を撮ってから数年後でも、クライアントに優れた品質の画像を届けられることが保証されているからです。ハッセルブラッドH4Dで撮影したデータファイルで、長さ2、3、4メートルの写真を頻繁に印刷します。ほぼ10年使っていますが、これらのH4Dのファイルは、今日の最新のデジタル一眼レフカメラやミラーレスカメラの多くよりも未だ優れています。

フレディ・チャイルド-

ヴィリアーズについて

フレディ・チャイルド-ヴィリアーズは、2009年からフルタイムのプロのフォトグラファーとして働いています。写真、照明、レタッチを完全に独学で学び、印刷物やデジタルメディアのコマーシャル撮影を専門としています。フレディは、ファッション、ラグジュアリー、消費財の幅広いブランドをクライアントとしているほか、個人のバイヤー向けの作品も手掛けています。 フレディ・チャイルド-ヴィリアーズは、2010年ハッセルブラッドマスターズアワードの野生生物、ファッション、新人のカテゴリーでファイナリストに選ばれました。また同年、南アフリカのELLE Magazineフォトグラファー・オブ・ザ・イヤーを受賞しました。 彼の作品の詳細はこちら。

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