邱子峰
郷土料理の色彩を捉える
重さわずかに320g、厚さ4.7cm、最短撮影距離35cmというスペックにより、XD45Pレンズは同様に軽量なX1D II 50Cに組み合わせるのに最適で、中判デジタルカメラの軽量さの新たな指標となりました。では、この組み合わせは実際に商業写真家の現場においても役立つのでしょうか?フォトグラファーにどのようなユニークな体験をもたらすのでしょうか?料理写真家、邱子峰(キュウ・ジフェン)にこの軽量中判デジタルセットについて話を聞きました。
商業写真の世界において、長きにわたり中判カメラは強力なツールであり続けました。しかしながら、近年のSNSの急速な発展になりました、顧客からより短期間で様々なアングルやショットを大量に要求されるようになりました。これに応えるために、大きなマクロレンズを含む中判カメラのセットを持ち運ばないといけませんでした。これは疲労することでしたので、私は新たな選択肢をずっと待ち望んでいました。
X1D II 50CにXCD120mmとXCD45Pを受け取ったときは非常に驚きました。実際のところ、X1D II 50Cを初めて手に取った時にはもうそのデザインに魅了されていました。コンパクトですし、とてもよく設計されており、私が普段使うデジタル一眼レフよりも小型です。
XCD45Pを付けた状態でも、フルサイズのミラーレスカメラと変わらないくらいの大きさです。
Camera: X1D II 50C
Lens: XCD 4/45P
Camera: X1D II 50C
Lens: XCD 4/45P
出かけるときにはショルダーバッグに入れて一緒に持ち歩くことも簡単です。愚园路に新しくできた日本風の禅と素朴なわびさびを取り入れた喫茶店に行くときも持っていきました。窓際の席に座り、ただ道行く人たちを眺めたかったのです。
友人はそこの唯一の食事メニューを頼みましたが、全てがシンプルでした。一杯のコーヒーと丼と汁です。その食事の演出がとても気に入ったので、バッグからX1D II 50Cを取り出し電源を入れました。UIもアイコンがいくつか並んだだけのシンプルなものですし、シャッターを切るのも被写界深度の心配をしなくて済む位置を見つけたら押すだけです。
曇った日でしたので、鈍い光と暗い雰囲気が写真に加わりました。これはとても喫茶店の雰囲気:重厚で自然、にも合っていました。
換算で36mm相当の画角のおかげで、料理の寄りの写真も、一歩下がってテーブル全体の写真も、どちらも収めることができました。
撮り終わった後はWi-FiでiPadに接続して、画面に写真が表示されたらすぐに編集とシェアができる状態です。長年デジタル一眼レフは使用していましたが、デバイス間のファイルの移動がここまで簡単だと感じたことはありませんでした。
Phocus Mobile 2を使う
スタジオに戻ると、同僚たちがサンドウィッチを作ってテーブルに盛り付けていました。このようなシーンを中判カメラを使って撮ることはしたことがありませんでした。しかしX1Dがあれば、三脚の助けなしに自由に撮ることができました。このカメラの自然な色を捉え、トーンや彩度が飽和することはありません。
Phocusを使ったテザー撮影は直観的でプロの要求にも応えます。これは普段の自分の撮影スタイルです。
Camera: X1D II 50C
Lens: XCD 4/45P
BEHIND-THE-SCENES
BEHIND-THE-SCENES
XCD45Pレンズは軽量で万能なので高い位置からの広角のショットもお手の物です。静物写真のように撮りたい時や近接はXCD120mmを使用して細部を捉えます。
次の数日はストロボを用いた料理撮影でした。撮って出しの色はとても鮮やかで自然なので、ポスト処理で色を変えることはほとんど必要ありませんでした。X1Dのダイナミックレンジの広さは、必要であればポスト処理に非常に高い自由度をもたらします。
Camera: X1D II 50C
Lens: XCD 4/45P
Camera: X1D II 50C
Lens: XCD 4/45P
日常の記録からプロの商業写真まで、このハッセルブラッドの組み合わせはより高いレベルの結果をより簡単に得ることができ、自然な色と豊富なディテールを与えてくれます。
私の撮影の仕方にこのような軽量で強力な中判デジタルのシステムが影響を与えてくれたことは疑いようがありません。
Camera: X1D II 50C
Lens: XCD 4/45P
邱子峰は商業写真家として著名なだけでなく、中国のベストセラー氛围美食影像学(雰囲気のある料理写真)の著者でもあります。彼は料理とライフスタイルの写真を専門にし、地元と国際的なブランドや雑誌、どちらとも協業の実績があります。
EXPERIENCE THE RICH COLOUR CAPTURE OF THE X SYSTEM
More Hasselblad stories
All stories ⟶Ottavio Giannella
眠りから覚醒する、大地の生命力を捉える
フォトグラファーOttavio Giannellaは、X1D II 50Cを持って、イタリアからドイツのフランクフルトへ移動した後、アイスランドのケプラヴィーク空港へ飛びました。40分かけて車でレイキャネス半島にある丘まで行き、2時間かけて徒歩で、目的地であるファグラダルスフィヤル火山まで向かいました。
Dayanita Singh
本、箱、美術館 - 様々なカタチで再構築される展示
10月15日、ハッセルブラッド財団が主催する2022年ハッセルブラッド国際写真賞が写真家ダヤニータ・シン(Dayanita Singh)に授与されました。写真界の「ノーベル賞」と称されるこのハッセルブラッド国際写真賞は、アーティストの写真芸術における先駆的な功績と、その芸術作品が次世代のフォトグラファーにもたらした影響について称える賞です。
Ali Rajabi
X2Dで、ニューヨークの一瞬を捉える
写真の歴史を築いてきたと言っても過言ではないハッセルブラッドは、アマチュアでも、写真を趣味としている人でも、プロでも、誰でも知っているブランドです。私にとって、ハッセルブラッドカメラは、キャリアアップするための自分への投資とも言えます。卓越した写真を撮影するためには、適切な瞬間に適切なツールを使うことが、どんなときも大切ですから。
Flora Borsi
X2Dが描き出す、幻想的なリアリズム
X2Dは、画家のために設計されたカメラのようなものです。このカメラで撮影した写真は、まるで技法を凝らせて描きあげた絵画のような味わいを持っています。あまりにも完璧すぎる故に、それが写真なのか絵なのか見分けるのが難しいときもあるほどです。このカメラは、捉えられる視覚情報を全て捉えて再現してくれるため、私が伝えたいストーリーを残さず伝えてくれます。