HASSELBLAD’S HOME

ここではブランドの核をより詳しくお伝えするため、スウェーデンのヨーテボリにあるハッセルブラッド本社の舞台裏をご紹介します。中判カメラの開発の背後にある私たちの考えやプロセス、そしてスカンジナビアのデザインとクラフトマンシップが息づいた製品を世界中のクリエイターの方々に提供する私たちの社是を支える哲学について、デザイナーやエンジニアの声をお届けします。


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エピソード 2: X システムのエルゴノミクス、素材

そして ハッセルブラッド ユーザーインターフェース

Xシステムのデザインの美しさの核心にある要素は、形態と機能のシームレスな融合です。

ゴールは一日中続いた撮影の後でも手の中で心地よく感じられるカメラを実現することでした。



Xシステムの開発を通して もっとも多くの変更が加えられたのが グリップでした。最低でも10から15種の3Dプリントされた試作モデルがありました。心地よさとしっかりした握り心地の両立は最優先の課題でした。さらに、あらゆる手の大きさにフィットさせたいとも考えていたため、設計プロセスはさらに複雑になりました。


グリップに刻まれた模様も繰り返し見直された上で、素材を選定しました。発汗を念頭に置き、温暖な場所でグリップの滑りやすさや、擦れた素材による汚れの対策を行いました。例えば、レザーのグリップも試しましたが、これは滑りやすく、シリコンは簡単に埃を集めてしまうため、最終的に特別なラバーによって理想的な滑らないグリップが完成しました。


ハッセルブラッド

ユーザー インターフェース

X1Dの外観がシンプルに保たれているのと同様、ハッセルブラッド ユーザー インターフェース、またはHUIも同じ哲学を踏襲し、スマートフォン等のタッチスクリーンのデバイスが持つシンプルで簡単な使い心地に着想を得て設計されました。


Xシステムの素材

Xシステムのスマートさは削り出しのアルミを素材として選択したことによっても強化されました。アルミはとても強靭でありながらも軽量な素材で、カメラの温度を低く保ちながら持ち歩くのに適した素材でした。アルミはチタンなどの素材と比較しても、電子部品からの熱を伝達するという点で優れています。さらに形状加工の自由度も高いのです。削り出し加工によってどんな形状のデザインも実現でき、製造も他の金属と比較して容易です。それによって将来の機種でパーツに改良を加えることもできるという利点もあります。


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