若木信吾 SHINGO WAKAGI
2021-4-12
雑誌・広告・音楽媒体など幅広い分野で活動中の写真家/映画監督の若木信吾さん。907X 50Cで故郷の浜松の風景を撮り下ろした作品について、お話を伺いました。
今回の作品に関して、その背景など、共有いただけるストーリーがあれば教えてください。
今回の一連の写真は地元の浜松で撮影したもので、例えばトップにある写真のレーシングスーツを製造している会社は浜松のブランド、Kushitaniという会社です。僕個人はバイク乗らないんですがバイクの世界では世界的に有名なブランドです。このカラフルな色合いは80年代に流行っていたものだそうです。
907Xを手に入れられる以前にもフィルムのVシステムからお使いだったと伺いましたが、中判というフォーマットを今デジタルで使うきっかけは?
ハッセルブラッドは500cmを学生の時に使い始めて以来しばらく使っていました。デジタルカメラに移行したタイミングもH3Dからです。特に仕事での撮影は中判サイズに慣れ親しんでいたので、自然な流れでした。デジタルでもハッセルブラッドの中判センサーの味は独特のなめらかさがあるので、手持ちの機材のひとつとして必ず加えておきたいと思ってます。
いろいろカメラはお持ちだと思いますが、907Xはどのようなシーンでお使いになることが多いですか?
今回907Xに惹かれたのは、コンパクトかつ洗練されたデザインが1番の理由です。フィルムカメラの旧SWCを愛用してますが、それに一番近いデジタルカメラだと思ったからです。個人の作品を撮るためにストリートで使いこなせるように特訓中です。
写真を軸に映画を撮ったり、ご自身の書店や雑誌、ラジオ、子ども向け絵本の発行人/プロデュースなど様々なメディアで発信されていますが、ご自身のクリエィティビティの源は?
あまり考えずにやってみるということからいつも始めています。個々の考えや感動はいろんなレベルでそれぞれあると思います。自分も現代に生きるひとりのサンプルとして、思考や行動の流れを精度の高い方法で記録し、メディアを通じて多くの人の記憶に残っていくことを目指しています。
今後の活動の展開など教えていただけますか?
4月下旬(2021年)にはNEOTOKYOZINEから地元浜松をテーマにした写真集『HAMAMATSU Edit』を発売いたします。その他にもYoungtree Pressの復刊も予定しています。
プロフィール
若木 信吾
1971年静岡県浜松市生まれ。写真家/映画監督。
ニューヨークロチェスター工科大学写真学科卒業。
雑誌・広告・音楽媒体など幅広い分野で活動中。
雑誌「youngtreepress」の編集発行を務め、浜松市の書店「BOOKS AND PRINTS」のオーナーでもある。映画の撮影、監督作品に「星影のワルツ」「トーテム~song for home~」「白河夜船」(原作:吉本ばなな)などがある。2018年「若芽舎」という絵本レーベルを立ち上げ、幼児向け絵本のプロデュース、発行人も務める。
Website: http://www.shingowakagi.net/
Instagram: @swakwack