DISCOVERY MISSION 51A - LAUNCH COMPLEX 39A REMOTE SITE 2 FRAME 8 – 1984
© JOHN A. CHAKERES
CAMERA: HASSELBLAD 500 EL/M
LENS: SONNAR C F/5.6 250MM T*

ハッセルブラッド500EL/Mでスペースシャトルを撮影

ジョン・A・チャーカーズは、ハッセルブラッド500 EL/Mカメラで、30年以上前の1981年に最初のスペースシャトル・コロンビア号の打ち上げを撮影、以降NASAのスペースシャトルの飛行を記録し始めました。1986年にチャレンジャー号の事故を目の当たりにしてから5年間活動を休止したジョンは、このプロジェクトから距離を置き、当時撮影したネガを保管したまま、最近まで現像しませんでした。画像をより近くでキャプチャーするために自作のリモートカメラ作動装置を使って撮影された、ジョンの雄大なスペースシャトルの「ポートレイト」は、歴史上、最も歴史に残るいくつかの瞬間を最前列で見ているような迫力を伝えています。

リモートカメラ作動装置

ケネディ宇宙センターでこれらの打ち上げを撮影した際、ジョンはスペースシャトルから1000フィート(約300メートル)以内にカメラを設置することを許可されました。つまり、モーター駆動のハッセルブラッドカメラを起動するには、リモートで動くカメラ作動装置が必要でした。ジョンは複雑なプロセスを経て、ロケットエンジンの音やエンジンが発する光を使ってハッセルブラッド500 EL/Mのモーターを起動できる独自のリモートカメラ作動装置を開発しました。 「カメラがシャトルの近くに設置されている場合、ロケットエンジン音をトリガーとして使い、遠くに設置されている場合は、光を使用します。」とジョンは説明します。この革新的な装置は、あらゆるカメラに適応可能なためオムニ・トリガーと呼ばれ、宇宙センターで最も優れたリモートカメラ作動装置として、多くのメジャーな団体から探し求められました。


ハッセルブラッドのハウジング

ジョンと愛機のハッセルブラッドは、スペースシャトルの画像を捉えるために、距離とリモートカメラ作動装置を工夫するだけでなく、湿度の高いフロリダの天候を克服する装備も備えていました。ハッセルブラッドのカメラを過酷な環境から保護するために、ジョンは個々のカスタムメイドのハウジングを作りました。アルミニウムで作られたこれらのハウジングは、熱を反射するために白く塗られ、ハウジング内部を涼しく保つための「屋根」がありました。また内部の乾燥を保つため、ジョンはシリカゲルを使用しました。ハウジングは、カメラとカラーフィルムの保護に非常にうまく機能しました。


ディスカバリー号 ミッション 51A 上昇飛行

1984年プレスサイト

この画像は、プレスサイトから、実際の打ち上げの様子が伝わる写真にしたいと思い撮影したことを覚えています。 この日の朝は特別でした。早朝の打ち上げだったので、太陽の角度は低く、素晴らしいサイドライトとなりました。また、嵐の前線が接近していて、ドラマチックな雲がいくつかありました。そして、私にとってこの画像が特別なのは、雲の小さな穴の中にシャトルが見えることです。

© John A. Chakeres
Camera: Hasselblad 500 EL/M
Lens: Sonnar C F/2.8 80mm T*

© John A. Chakeres
Camera: Hasselblad 500 EL/M
Lens: Sonnar C F/4 150mm T*

ディスカバリー号 夕暮れ時の打ち上げ 1984年39A発射施設

打ち上げの前夜、NASAはフォトグラファー全員を発射施設に連れて行き、準備のための機構が外され、打ち上げられる姿のシャトルを初めて公開しました。ちょうどその時太陽が沈み、キセノンライトが点灯して夜間のシャトルを照らしました。シャトルを照らすキセノンライトの光と夕日のバランスがとれた瞬間、最も撮りたかった一枚が撮影できました。


チャレンジャー号 ミッション51B 1985年 41リモート発射施設

この写真撮影はチャレンジングでした。私はナショナルジオグラフィックに雇われて、これまで使用されたことのない場所からのリモートカメラショットを手伝いました。ナショナルジオグラフィックは空軍から地上200フィートの高さにある発射塔にカメラを設置する許可を得ました。これは1回限りの機会だったので、カメラを確実に機能させる必要がありました。 通常、ロケットエンジン音はリモートでカメラを作動させるために使用されますが、この場合、音がカメラ作動装置に到達するまでに、シャトルはカメラフレームの外に出てしまいます。そこで、このリモートセットアップでは、光センサーを開発し、カメラを作動させました。

© John A. Chakeres
Camera: Hasselblad 500 EL/M
Lens: Sonnar C F/5.6 350mm T*

Challenger - Xenon Lights Launch Complex 39A - 1984
© John A. Chakeres
Camera: Hasselblad 500 EL/M
Lens: Sonnar C F/5.6 350mm T*

私はこれらの写真を、アメリカの宇宙計画の歴史におけるユニークな瞬間のタイムカプセルとして捉えています。1981年から1986年の間に、シャトルは研究開発から完全に運用可能な商業宇宙プログラムへと移行しました。それらの初期の頃は、宇宙旅行の将来についての興奮と希望に満ちていました。スペースシャトルの発射を目撃した度に、まるで未来の最前列の席に座っているかのように感じました。


1981年から1986年の間にジョンがハッセルブラッドEL/Mカメラで撮影したケネディ宇宙センターでのスペースシャトルの離着陸の魅惑的な画像は、First Fleetに美しく収められています。


ジョン・A・チャーカーズについて

アメリカの写真家ジョン・A・チャーカーズは、40年以上にわたって、中判フィルムカメラのアーティストとして活躍しています。First Fleetは、彼の4冊目の写真集です。彼の作品は数多くの展覧会や出版物に掲載されており、ニューヨーク近代美術館を含む複数の常設コレクションとしても展示されています。ジョンはこれまでの自身の知識と経験を伝えるため、オハイオ大学、コロンバスカレッジオブアートアンドデザイン、およびコロンバスステートコミュニティカレッジで写真、版画、デジタルイメージングを教えています。彼の作品の詳細はこちらをご覧ください。


Bjørn Wad

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TERUYASU KITAYAMA

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Gleeson Paulino

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レオナルド・ダ・ヴィンチの初期のスケッチの一部をデジタルバージョンとして再現するため、ボローニャ大学の建築学部は、H6D-400cマルチショットと独自に開発したソフトウェアを組み合わせ、何百年も前の芸術作品の3Dモデルを作成しました。

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